僕のことが嫌い? – どうして彼女はスキンシップを受け入れてくれないのか②

僕のことが嫌い - どうして彼女はスキンシップを受け入れてくれないのか② スキンシップ

こちらの記事は、スキンシップが苦手な彼女はアセクシャル? – なぜ付き合っているの?①の続きです。

スキンシップが苦手な彼女ができた場合、初めての彼女でも、過去にお付き合いした女性がいても、

「あれ?」「え?嫌なの?」「なんで?」など、戸惑う方が多いと思います

戸惑いが次第に悩みやストレスへ変化することも、珍しくはないですね。

自分が好きな彼女をただ触りたいだけだと思ったのに、愛情表現のつもりだったのに「なぜか、彼女が避けてしまった」「なぜか嫌がってしまった」・・・

彼氏
彼氏

これまでお付き合いしてきた女性こそんなことなかったのに、なぜ?

彼氏
彼氏

もしかして、僕のこと嫌いなのか!?

なんて不安になってしまいますね。

こちらの記事は「スキンシップが苦手な彼女はアロマンティック・アセクシャル?」3部作の2つ目の記事。

前回の記事では「スキンシップが苦手な彼女」が「アロマンティック・アセクシャル(AroAce)」だったとしたら、こんな疑問が湧いてくるのではないかと考えました。

  1. アロマンティック・アセクシャルなのに、なぜ自分と付き合っているのか?
  2. 自分のことが嫌いなのか?
  3. 嫌いではなくても、好きではないんでしょ?だからスキンシップが嫌なのか?
  4. このまま自分が我慢するしかないのか?ずっとこのままなのか?
  5. 将来のことをどう思っているのか?

そして、1つ目の「AroAceなのになぜ付き合っているの?」について考察しました。

この記事では2つ目の、AroAceなら「自分のことが嫌いなのか?」について、考えていきたいと思います。

「アロマンティック・アセクシャルはスキンシップが苦手な傾向があるようだ」、なぜ苦手なのか?理由や考察については、前回の記事や下記の記事をご覧ください。

さて、本題に移って参りましょう。

②AroAceの彼女は彼氏のことが嫌いなのか?

  • 筆者個人が考えたこと・個人の経験を主軸として、考察しています。
  • 根拠は筆者個人の経験に基づくものが多く、AroAceすべての方に適用されるものではありません。
  • 彼女の本音は彼女しかわかりません。あくまで1つの意見としてお取り扱いください。
彼氏
彼氏

なんでスキンシップが苦手なの?

彼女
彼女

アロマンティック・アセクシャルだから。

こんなことを自分が恋愛感情を抱いている彼女から言われた時・・・

  • もしあなたが、アロマンティック・アセクシャルとはどんなセクシャリティーか知っていたら
  • アロマンティック・アセクシャルって何?と検索してみたら
彼氏
彼氏

AroAce、他者に対して恋愛感情を抱かず、性的な関心も抱かない人。

彼氏
彼氏

恋愛感情もなくて、性的にも惹かれないって、どういうこと?僕のこと嫌いってこと?

彼氏
彼氏

嫌いではなくても、好きではないんでしょ?だからスキンシップが嫌なの?

という「不安や疑問」が生じると思います。

彼女のことを「恋愛的に好きだ」と思って付き合っていて、彼女も同じ気持ちであるはず。

だから付き合っているんだ、付き合うとはそういうことでは?という流れのはずなのに、嫌い?好きではないかも?なんて意味不明です。

AroAceでスキンシップが苦手な彼女が彼氏に対して、正直どんな感情を持っている可能性があるのか、お話いたします。

彼女はAroAce≠あなたのことが嫌い

嫌いなら一緒にいるはずない・・・だけど
彼氏
彼氏

アロマンティック・アセクシャルなら僕のこと、嫌いなの?

彼女
彼女

嫌いなら、そもそも一緒にいない。

何よりも先に1つ言いたいことがあります。嫌いなら一緒にいません。アロマンティック・アセクシャルでも同じです。

嫌いな人は、皆さんと同じく嫌いです。まずご認識いただきたいのが「嫌いな人とは一緒にいませんし、いられません」、誰しも同じことです。

(会社とかでは嫌な人と嫌でもお付き合いしないといけませんが・・・)

つまり「彼女は、あなたのことが嫌いなわけではない」のです。

スキンシップが苦手な筆者の苦手の理由

彼氏
彼氏

じゃあ、なんでスキンシップ嫌がるの?

筆者
筆者

アロマンティック・アセクシャルは「スキンシップが苦手な傾向がある」可能性があるからです。

詳細は前回の記事をご覧いただけたらと思います。また、こちらの記事も「アロマンティック・アセクシャル」と「スキンシップ」について触れています。

筆者の主観により話している箇所が多いですが、筆者と似たスキンシップへの思いをお持ちのアロマンティック・アセクシャルの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

筆者はAroAceであるため、他者に対して恋愛感情を抱きません。同時に「他者に対して性的な関心を抱くこともありません」。

こんな状態のためか、筆者に対して、性的な関心が伴った「視線・感情・気持ち」を向けられることに嫌悪感がある」ようだと、自己分析しています。

筆者
筆者

AroAceである筆者にとってスキンシップは、このような行為です。

  • スキンシップとは何をしたいのか、求めているのか、何を意味するのか、なぜしなければならないか不明な行為
  • 時には不快なものとして拒否・拒絶の対象となる
  • 彼氏彼女の関係の場合は、受け入れざるを得ない苦痛

あまり気持ちの良くない言葉が続いていますが、筆者にとっては本当のお話。

他のアロマンティック・アセクシャルについては、強弱はあるでしょうが、納得いただける箇所もあると思います。

彼女は彼氏を「好き」なのか?

彼氏
彼氏

スキンシップが人より苦手なのは、わかった。

彼氏
彼氏

だからと言って、僕が嫌いな訳ではないんだね。好きなんだよね。だから付き合っているんだよね。

彼女
彼女

・・・・・

嫌なら一緒にいないのは、本当です。

ただ「好きなんだよね?」という質問は、アロマンティック・アセクシャル、特にアロマンティックを自認している人であればあるほど、とても答えにくい質問です。

筆者
筆者

素直に誰かを「好き」と言えない、理由はAroAceにはあります。

  • なぜなら「好き」の内容が彼氏の、もしくは世の中の人が指し示す「好き」と異なるから
  • そして、彼氏もしくは世の中の人の指し示す「好き」が何を指すのか、知識としては知っているから
  • そして、アロマンティックが指し示す「好き」を正直に言ったら、傷つけるとわかっているから

「あなたに恋愛感情は抱いていません。そういう意味では好きではありません」と言われたら、酷いことを言うなと思いませんか?

筆者
筆者

彼氏・彼女の関係なのに、なんてことを言うのかと、普通はこんなことは言えません。

アロマンティックにとっての「好き」とは?

あなたの思う好き ≠ 私の思う好き

彼氏のことは決して嫌いではない、嫌いではありません。

ただ、世の中の大多数の皆さまとアロマンティックの間には、感覚・感情のずれが存在します。

筆者
筆者

「好き」という言葉、個人的にはできれば使いたくないのですが、分かりやすさを取ります。

アロマンティックの彼女が彼氏へ抱く感情を「好き」と表すなら・・・

  • その好きの意味合いは「あなたに対して恋愛感情を抱いている」という訳ではありません。
  • 彼氏を「恋愛的」に好きという状態ではありません。

こんなことを言われると「恋愛感情を抱く世界」で暮らしている多くの方は、このような疑問を抱くのではないでしょうか?

  • 恋愛感情がないのに、なんで付き合っているの?
  • 普通は恋愛的に好きになって、彼氏・彼女になるのではないの?
  • アロマンティックの「好き」とは、どんな種類の「好き」なの?
筆者
筆者

アロマンティックにとっての好きは何かと言いますと・・・(筆者目線)

「あなたは信頼できる人」「信頼できる相手と、引き続き関係を築きたいし、保っていきたい」など、よく言うかと思いますが「人として好き」が1番妥当かと思います。

彼氏
彼氏

・・・なら、僕と付き合う意味ないんじゃない?

筆者
筆者

・・・・・ソウデスヨネーソウナリマスヨネー

嫌いではありません、と言っておきながら「アロマンティックの好き=恋愛感情を抱いてるわけではない」への急降下。

筆者
筆者

アロマンティックなりの好意の表現、筆者だけかもしれませんが・・・

  • 「あなたを信頼している」=最大級のお近づきになりたい、お近づきになれたら、ぜひこの関係を維持したい
  • あなたのことを信頼して、大事に思っている、この関係を続けたい=アロマンティックなりの好意の表現

これがどうしても通じない。恋愛感情を抱ける人と、抱かない/抱けない人の「好き」の間には、深い溝があります。

筆者
筆者

と言いながら、アロマンティック側も恋愛感情を受け入れることが難しい人もいるので、通じない通じないと残念がり過ぎるのも問題ですね。

「恋愛的」な好きと「アロマンティック」の好きの違い

筆者
筆者

恋愛感情がないと言っているのに「好き」の何がわかるの?と疑問に思われるかもしれません。

でも、皆さんの「好き」とアロマンティックの「好き」が違うことは、アロマンティックの当事者の多くは、わかっています。

  • 恐らく、あなたが私に向けてくれている「好き」が、あなたの肉親に向いたら大変ですよね。
  • でも、私があなたに向ける「好き」は肉親に向いても問題は起きない「好き」だと思います。

もし、私の思う「好き」があたなの思う「好き」と同じであるなら、私はおおよその人が「好き」です。

彼氏であるあなたも、頼りになる友人も、頼もしい同僚も、みんな一律に「好き」だということになります。

あたなが私に向けてくれる「好き」は、頼りになる友人にも、頼もしい同僚にも、ご両親にも向けても問題ない「好き」ですか?

筆者
筆者

こんな感じで、好きの種類が違うのはわかっているつもりなんです。

アロマンティックは「好き」と言いにくい

彼氏を含め、大多数の方が生きている「世間一般の恋愛感情のある世界」と、彼女が生きている「アロマンティックの恋愛感情を抱かない世界」は全く違います。

そして、アロマンティックの恋愛感情を抱かない世界の「住人」は、世間一般の世界の「住人」と比べて、非常に少ないです。

筆者
筆者

恋愛感情を抱かない!?そんな人はいるのか!?というレベルで、まだ認識されるくらい、少ないです。

世の中の大多数は「恋愛が当たり前」「彼氏彼女の関係に恋愛感情はあるもの」として認識していることは、アロマンティックの彼女もわかっています。

自分の世界の考え方が通じにくく、理解を得にくいのはわかっています。

だから、彼氏に対して「あたなに恋愛感情はない」なんて、言うのは酷いことだとわかっています。

でも、自分の気持ちに嘘を付けない・自分が好きだと言ったら「あなたを恋愛的に好きです」と伝わるだろうから、

好き?と聞かれても、どう答えたら良いかわからない・困ってしまうのです。

筆者
筆者

自身と彼氏の「好きの違い」に挟まれて、酷いことを言う訳にもいかず、自分の気持ちも言えず、押し黙ってしまいます。

彼女がスキンシップを我慢していたら

お互いがスキンシップを我慢した先

彼氏に恋愛感を抱いているわけではないけど、彼氏のことを大切に思っているので、関係を維持したいとしているAroAceの彼女がいたとして。

彼女が苦手であるスキンシップを我慢したら?その先にあるものは何か?

彼氏
彼氏

我慢するくらい嫌なの?逆にストレス与えていたの?そんな風に思われていたなんて心外だ。

筆者
筆者

彼女がスキンシップを我慢していると気づいたとき、驚き・戸惑い・悲しさ・怒りの感情が彼氏を襲うのかもしれません。

(今回は彼女がAroAceとして話をしていますが、彼氏がAroAceの場合も同様にありますね)

彼女がAroAceだった場合、お互いに恋愛感情を抱いて付き合った・付き合っている恋人同士の共通認識 (全員とは言いません)

「スキンシップをしたいし、されたい」は「AroAceには通じない可能性が高い」です。

なぜなら「スキンシップが苦手だという傾向」があるようだから。

一般的な好きな人同士で交わされるスキンシップを許容できない可能性がAroAceにはあります。

筆者
筆者

でも、彼女が彼氏を慮るばかりに、関係性を失いたくないと我慢したら?

彼氏から言ったとしても、彼女から言ったとしても、いずれの場合も「スキンシップが苦手だと切り出すこと」には些かリスクがあります。

  • 嫌いになったのか?と勘違いされたり
  • 他に好きな人ができたのか?と勘違いされたり
  • 何かトラウマがあるのか?と痛くもない腹を探られたり

現在進行形でお互い大切に思っていて、かつ不安・心配が最小限のカップルなら、このような勘違いが起きても、すぐに収まるのかもしれません。

しかし、どちらかが我慢している状態が続くこと・一方が我慢していると気づいていない状態は、良くありません。

彼女だけが我慢するのではなく、また彼氏だけが我慢するのではなく、綺麗ごとを言いますが着地点を見つけられるように話す必要があるのでしょう。

  • 許容できるスキンシップ・できないスキンシップ
  • したいスキンシップ・相手が辛いなら我慢できるスキンシップ
  • スキンシップが辛い時の合図・スキンシップができなくて、寂しいと伝えられる関係

着地点と言うとイメージがあいまいになりますが、できることやできないこと、したいことを伝えて確認しあうことは大事です。

我慢の行きつく先は「お互いのストレス」と「関係性のほつれ」になり得ます。

お互いを大事にしている・これからも大事にしたいと思うなら、

言いにくいとこと、伝えにくいこと、確認しにくいこと、聞くこと・言うことが少し怖いこと、渦巻く感情は多くありますが、

聞かないことには・言わないことには、どうしようもありません。

筆者
筆者

筆者は何も言うことができずに、自分の時間と気持ち・男性の時間と気持ちを尊重できませんでした。

まとめ

筆者
筆者

今回の記事は、あまり心穏やかではないかもしれません。

彼氏彼女となったはずなのに、好き同士のはずなのに「僕のことが好きではない?嫌いなのかもしれない?」なんて、穏やかではありませんね。

「アロマンティック・アセクシャルなら、僕のことは嫌いなのか?」について、筆者はこのように考えます。

筆者
筆者

嫌いなら、そもそも一緒にいない。従って、嫌いではない。

本当に言葉の通りです。アロマンティック・アセクシャルだから、恋愛感情を抱かないからと言って、

嫌いな人と一緒にいたいと思うことはありません。その感覚は世の中の大多数の方々と同じです。

これで完結したら良いのですが、そうは問屋が卸しません。

筆者
筆者

当事者として申し訳ない・辛いところが・・・

  • 「嫌いじゃないのね、好きなのね」と言われたら「私の考える好き」と「あなたの考える好き」が、どうしても違う
  • アロマンティック、他者に対して恋愛感情を抱かない指向を持っている、と自覚していたら、当事者の好きは「人間的として好感を持っている」となる

でも、あなたとの関係をまだ続けたいから・傷つけたくないから、スキンシップは我慢して受け入れる。

彼氏にとっても彼女にとっても、良くないことになりかねません。

彼女がアロマンティック・アセクシャルでスキンシップが苦手とわかったら、どこまでお互いの気持ちを寄せられるのか。

彼氏が彼をが好きで、彼女も意味合いは違えど彼氏が好きだったら、大事にしたいという気持があるのなら、

お互いがお互いの「好き」を否定しない状態になれたら、面倒と思わずに・・・

  • したいスキンシップを彼女に伝える
  • したくない苦手なスキンシップを彼氏に伝える
  • スキンシップを受け入れることが厳しい時の言葉や合図を決めておく
  • スキンシップ以外で彼氏にお返しできるような行動を持っておく(そうしないと、彼氏ばかりに我慢させていると思い辛くなります)

これくらい気持ちを寄せていないと、大変なのかなと思います。

筆者
筆者

綺麗事ばかり書き連ねてきましたが、実際、お互いが思う好きは違うけど、それで良い。となれるカップルはどれほどいるのでしょう。

アロマンティックに限った話ではないかもしれませんが、彼氏からの好きという気持ちに、

同じ質の好きを返せないと、どうしても申し訳なさが先立つことがあります。罪悪感が募ることがあります。


スキンシップについても同じです。彼氏は愛情表現をしてくれているだけなのに、私はただただ嫌と思ってしまうから申し訳ない。

このような気持ちのズレと、申し訳なさと、お互いのストレスが積算されていくのを防ぐために、

出来る限り最大限の腹を割った話し合いが必要になるのかと思います。

筆者
筆者

スキンシップが苦手な理由がアロマンティック・アセクシャルだったとして、カミングアウトを勧めているわけでは、一切ありません。

今回の記事は、スキンシップが苦手な彼女はアロマンティック・アセクシャル?について書く、3部作の2つ目。

  1. アロマンティック・アセクシャルなのに、なぜ自分と付き合っているのか?
  2. 自分のことが嫌いなのか?
  3. 嫌いではなくても、好きではないんでしょ?だからスキンシップが嫌なのか?
  4. このまま自分が我慢するしかないのか?ずっとこのままなのか?
  5. 将来のことをどう思っているのか?

前回の記事では1つ目の「アロマンティック・アセクシャルなのに、なぜ自分と付き合っているのか?」について考え、

今回の記事では、2つ目の「自分のことが嫌いなのか?」について書きました。

次の記事が最終記事。残りの3つについて書いて参ります。引き続き、お付き合いください。

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