アロマンティック・アセクシャルとの出会い【誰も好きにならない30年】自身の疑問の解決

アロマンティック・アセクシャルとの出会い【誰も好きにならない30年】自身の疑問の解決 AroAceとは?

初めてアロマンティック・アセクシャル(AroAce)という言葉と出会った時のことなので、独立して記事を作ります。

  • アロマンティック・アセクシャルと出会う(=自認する)きっかけ
  • アロマンティックとは?
  • アセクシャルとは?

どのような「疑問」や「悩み」を抱え、どのような「経緯」を経て、

アロマンティック・アセクシャル(AroAce)へ筆者がたどり着いたか、その大枠を書いてまいります。

AroAce自認直前の出来事

アロマンティック・アセクシャル(AroAce)自認間際の筆者は、婚活サイトで知り合った男性と意気投合して、お付き合いしている状態でした。

筆者
筆者

こんなに馬が合うなら、今度こそ「人を好きになれるのかも?」「恋愛感情が生れるのかもしれない!」と思っていました。

やっと筆者も「誰かを好きになることができる!できるかもしれない!」「やっと人並みに恋愛かできる!」なんて期待に期待していました。

男性と会うことは楽しかったし、婚活で出会った男性とは、こんなに仲良くなれませんでした。

今までに感じたことがない楽しいと思う気持ちや、人としてしっかりされているという尊敬という気持ちが、

いつしか恋愛感情になるのではないかと思っていました。

それでも恋愛感情は生まれない

しかし、彼氏・彼女として何度も会っても、どんなに気を使って優しくしてもらえても、どれだけ時が経っても、

人としての信頼感・好感は増せど、なぜか恋愛感情を抱けず「恋愛的に」好き、と言う意味で好きになれずに悩んでいました。

やっと皆と同じように恋愛できると思っていたのに、どんなに良い人だと思っていても、信頼していても、結果は「過去お付き合いした男性」と同じで「恋愛感情が一切生まれない」。

これまで幾度となく「人を好きになったことがない」、「恋愛感情 ない」等、言葉を変えて検索してきては、虚しい思いだけをしてきました。

同時に、筆者と同じ状態の方と知り合えることもなく、ただただ自分がおかしいのか、

本当にまだ出会っていないだけなのか、はたまた理想が高いだけなのか、疑問が解決されることのない日が続くのみ。

  • 「人を好きになったことがない」「恋愛感情がない」「初恋がまだ」と悩み
  • 「まだ出会えていないだけだよ」や「ご冗談を」と励まされ
  • それでも納得がいかずに調べるが「LGBTの少数派にも自身は含まれていない」と打ち砕かれてきました

この男性と駄目だったら、筆者の人生に恋愛はなかったものとして生きて行こうと決めて、望んだお付き合い。

それでも、恋愛感情を抱けない現実。

この「誰も好きになれないというモヤモヤ」と、一生付き合って生きてくと覚悟を決めかけた時。

お付き合い自体どうしたら良いのか迷っていた時。

こんな状態の筆者に男性からお泊り旅行のお誘いがあり、あろうことに了承してしまい頭を抱えていた時。

筆者
筆者

筆者はとうとう出会あうことになります。「アセクシャル」という言葉と。

お付き合いの流れや、お泊り旅行が決まった筆者がどのように頭を抱えていたか、もう少し詳しく書いた記事はこちらです。

アセクシャル(=AroAce)との出会い

人を好きになれないのは、私だけではなかった

お付き合いしていた男性とのお泊り旅行が決定し、キャンセルを望みながらも、着々に準備が進んでいる中でした。

筆者はその日もモヤモヤを振り払うように、でも「どうせ調べたところでモヤモヤは消えない」と諦めを抱えながら、インターネットを見ていました。

何度検索したことか、でもまた検索してしまう「人を好きになった事がない」「恋愛感情 ない」。

なんとなく検索したら、筆者の知らない単語が出てきました。

その単語とは「アセクシャル」。

初めて見た検索結果に、スマホを操る指は高速で情報を求めて動き出します。

筆者
筆者

アセクシャルって何?私に関係あるの?意味を教えて、どんな人のことなの?

筆者
筆者

これだーーー!!!

とうとう「アセクシャル」という言葉と運命の出会いを迎えることができました。

人間との運命の出会いではありませんでしたが、間違いなく筆者にとっては「運命の出会い」。

もう一つ言えば「異性である男性と運命的な出会いをしなくても良い確信と安心」、待ちに待ちわびた運命的な出会いです。

アセクシャルを知ったその瞬間は、こんなに喜ばしい事はないのではないか、本当に有り難いと喜びと安堵に浸っていました。

筆者
筆者

「性的関心を抱かず、恋愛感情も抱かないセクシャリティーが存在し、アセクシャルと呼ばれる」


という文章1つで、今まで30年悩んできた自身の疑問は全て解決、もう何も悩まなくても良い。

アロマンティック・アセクシャルを自認したからこそ、悩む方もいらっしゃいます。

自認しない方が良かったと思う方も、いらっしゃいます。

しかし、筆者の場合は「30年近く自身を悩ませた原因が判明して、もう対処しなくても良い安心を得た喜び」の方が大きくありました。

筆者にとっては、まさしく運命の出会いでした。

筆者
筆者

それでは運命の出会いをした、アロマンティックとアセクシャルについて、概要を説明します。

令和にこの記事を書いている時分としては、悩んでいた時代より確実に・潤沢に情報を得ることができます。

今となっては、セクシャリティーは細分化され、より複雑なグラデーションを描いていますね。昔の筆者が見たら、驚くと思います。

細分化に苦言を呈しているわけでは、ありません。細分化や繊細なグラデーションに救われた方もいらっしゃると思います。

性的少数派はLとGとBとTしか含まれない、と思っていた筆者が細分化やグラデーションに対して文句なんて言えません。

さてアセクシャル(AroAce)とは何か?について、ホームページや他の当事者の皆さんの考えを見たり、自身の経験と比較し、まとめました。

筆者
筆者

ご注意: この記事に書かれている情報が全てではありません。

アセクシャル(Asexual)とは?

アセクシャルとは、どのような立ち位置にいる人たちなのか=どのような指向を持った人たちなのか?

その指向の大枠を言葉にすると、この通りです。

アセクシャルとは?
  • アセクシャルとは「他者に対して、性的に惹かれない」という「性的指向」。
  • このように自認している方が自身を表現する際、アセクシャルと言う
  • アセクシャルは無性愛者やA(エイ)セクシュアル、Aceとも呼ばれる

アセクシャルなのかアセクシュアルなのか、どちらが正しい言い方なのかは、気にしないようにしています。

筆者
筆者

筆者に関していえば、あまり気になりません。それより指向の内容の方が気になります。

アセクシャルと同じ意味を指す表現として、Aceなど表現方法は複数ですが、どの単語を使って自身を指し示すかは人それぞれの好みです。

筆者は最初に出会った単語が「アセクシャル」だったので、自身を表現する単語として使用するのは「アセクシャル」です。

筆者
筆者

アセクシャルという性的指向について、より詳しく説明している記事もあります。

筆者個人で言えば、アセクシャル=他者に対して性的に惹かれない指向、とまずわかったのは大変良いことです。

確かに、身に覚えはありました。確かに、他者に対して性的に惹かれたことは、今まで1度もなかったと。

性嫌悪と言ったら自分には少し強い言葉と思いますが、可能な限りどのような接触も避けたかった筆者でもありました。

興味のある年頃もありましたが、その気持ちがお付き合いしていた男性を含め、他者に対して向くことはありませんでした。

筆者
筆者

筆者は「他者に対して性的な関心を抱かない、アセクシャル」と自認しています。

アセクシャルという言葉で、自身の疑問が全て解決したと書きました。しかし・・・

筆者
筆者

悩みの度合の強さで言うと、筆者が極めて悩んでいたのは・・・

  • 「(恋愛的に)人を好きになったことがない
  • 「(恋愛的に)人を好きになれない」
  • 「恋愛感情がない・恋愛感情が自身に一度も生れたことがない」

このような、恋愛感情面での悩みです。

アセクシャルが指すものは「他者に対して、性的に惹かれない」であり「恋愛感情がない」とは、また別のもの

悩みぬいた分、疑問は残したくありません。「恋愛感情がないこと」について、もう少し調べてみました。

筆者
筆者

そこで登場するのが「アロマンティック」という指向。

ちょこちょこアロマンティックという単語を書いていたので、気になった方もいたかもしれません。

アロマンティック(Aromantic)とは?

アセクシャル=他者へ性的に惹かれない、ということは十分にわかりました。

アセクシャルという指向は、筆者にあてはまる指向で、確かに気にかかっていることでしたが、

自身に恋愛感情が存在しないこと・誰かに対して恋愛感情を抱けないことについては、性的な関心を抱かない以上に気になっていました。

筆者
筆者

調べた結果、出会えた言葉がありました。その言葉は「アロマンティック」。

他者に対して性的に惹かれる/惹かれないと同じように、他者に対して恋愛感情を抱く/抱かない、これを基準に指向は大きく2つにまず分けられます。

恋愛感情を抱く/抱かない
  • 他者に対して、恋愛感情を抱く人は ⇒ ロマンティック
  • 他者に対して、恋愛感情を抱かない人は ⇒ アロマンティック

他者に対して恋愛感情を抱かない人は「アロマンティック」と呼ばれる。

筆者
筆者

恋愛感情がない人が存在していて、それに名前が付けられている。

このままでも良いのだと、この世で筆者1人だけではないのだと、名前が付けられるくらいの人数がいるのだと、心から安堵しました。

世の中のほとんどの方は「ロマンティック」で、筆者は「アロマンティック」のようです。

世の中の大半の方は恋愛感情を抱く人の方が多いですよね。だから、自分だけがおかしいのかと悩みました。

恋愛以外からの結婚もあると思いますが、恋愛を経てから結婚する、これが大体の方が通られるであろう、人生の通常ルートです。

筆者
筆者

アロマンティックと出会えるまでは、人生の通常ルートを辿れない自分がおかしいのだと、悩むのも当たり前だったのかもしれません。

筆者のような「アロマンティック」という恋愛的指向を持つ人は、世の中の大多数の方と立場が異なり、

間違いなく少数派なのでしょうが、名前がつくほどには認識されていること、本当にありがたいです。

自分の立ち位置が把握できることは、こんなにも心を晴らしてくれるのかと、当時の筆者は驚きました。

筆者
筆者

アロマンティックという恋愛的指向について、より詳しく説明している記事もあります。

アロマンティック・アセクシャルとは?

アロマンティック・アセクシャル
筆者
筆者

では、他者に対して恋愛感情を抱かず、性的にも惹かれない人はなんと言うのか?

他者に対して恋愛感情を抱くか抱かないか、性的に惹かれるか惹かれないか、

それぞれの立ち位置の組み合わせで、より自身の立ち位置を明確にすることができます。

筆者
筆者

筆者のより詳しい立場を明示するのであれば、この通りです。

  • 他者に恋愛感情を抱いたことがありません・人を好きになったことがありません、という方は「アロマンティック」
  • 他者に性的に惹かれたことがありません・性的な関心を抱いたことがありません、という方は「アセクシャル」
  • 他者に対して、恋愛感情を抱かず、性的に惹かれない方は「アロマンティック・アセクシャル(AroAce)」
筆者
筆者

アロマンティック・アセクシャル=筆者です。

アロマンティックであった筆者が、なんとか世間一般の流れにあわせようと、一生懸命「恋愛しなければ」「恋愛感情を持たなければ」「彼氏を作らなければ」と必死になっていました。

それでも彼氏はできても、恋愛感情を抱くにも至らず、勿論性的に惹かれることも一切なし。これに悩むこと四半世紀以上。

しかし、世の中には少数であっても「他者に対して恋愛感情を抱かず」かつ「他者に対して性的にも惹かれない」人がいて「アロマンティック・アセクシャル」と呼ばれる。

筆者
筆者

筆者はAroAceである。やっと、長年の疑問が解決しました。ただただ嬉しいです。

これは筆者の感想であり、アロマンティック・アセクシャルだと自認したからこそ言えることですが、

思い返すと「これまで無理なことを随分していたな」「できないことを無理矢理しようとしていたな」と。

恋愛できないという一切変わらない事実は、自身の悩みを深いものにしていました。

自認前であっても、自分にはできないことをしていたのだから、よけいつらいと感じていたのだろうと思います。

日本でのアセクシャルの意味

本来の「アセクシャル」の意味合いは「他者に対して、性的に惹かれない」のみです。

いくつかLGBTに関する団体や当事者の皆さんのホームページ・SNSなど見ましたが、

アセクシャルの本来の意味を語るものとして「他者に対して、恋愛感情を抱く/抱かない」はその意味に含まれていません。

筆者
筆者

でも、筆者が初めて見たアセクシャルとはこんな人だよ~の記事では・・・

筆者
筆者

「性的関心を抱かず、恋愛感情も抱かないセクシャリティーが存在し、アセクシャルと呼ばれる」と書いてあったと記憶しています。

こんな記載だったから、筆者は「恋愛感情を抱けない」という1番の悩みが解決したはずです。

実をいうと、いくつかのホームページでは「恋愛感情を抱かず、性的に惹かれない人」のことを「アロマンティック・アセクシャル」とではなく、

「アセクシャル」という1つの単語のみで説明しているものがありました。

筆者
筆者

どういうことか?ここまで来たら、間違えたくありません。

この疑問は、割合早く解決することができました。説明してくださっているサイトが多くあったからです。

– 日本でのアセクシャルの意味 –
日本ではアセクシャルという1つの単語で「他者に対して、恋愛感情を抱かず、性的な魅力も覚えない指向」=「アロマンティック・アセクシャル」として表現されることがある。

英英辞典も見ましたが、アセクシャルの定義は性的な側面についてのみ言及されており、

恋愛面については触られていませんでした。(英英辞典にも掲載されているのかと、少し驚きました)

アロマンティック・アセクシャルをアセクシャルという1つの単語で表現するのは、日本ならではの捉え方のようです。

「恋愛感情を抱く人抱かない人」「性的に惹かれる人と惹かれない人」の組み合わせで立場を表現するのなら、

「ロマンティック・アセクシャル (=恋愛感情は抱くが、他者へ性的に惹かれない)」の方もいらっしゃいます。

筆者
筆者

こちらの立場の方は日本では「ノンセクシャル」と表現されることが多いですかね。

しかし、アロマンティック・アセクシャルを表現する時に使う言葉がアセクシャルだと、

実際悩んでいる方への正確な情報共有でもなければ、誤解も生みます。配慮にも欠けています。

アセクシャルブログでは、アロマンティック・アセクシャルと言いたい時はアロマンティック・アセクシャルと記載し、

アセクシャルとは記載しないよう気を付けます。

誰も好きにならない30年 – 自身の疑問への回答

長年の疑問への回答

紆余曲折、時間もかかりましたし、筆者に時間を使わせてしまった男性もいましたが、なんとかアロマンティック・アセクシャルと自認できました。

自認できたことで、今までの疑問や悩みがつるっと解決。筆者が悩んできたことをまとめました。

少し言い切り過ぎな言いぶりは、AroAce自認後の筆者が自認前の筆者に送りたい言葉だからです。

自認前
自認前

「人を好きになったことがない」「恋愛感情がない」「初恋がまだ」私だけが変なのか?

自認後
自認後

あたなが「アロマンティック」だったから。

  • 筆者は「他者に対して恋愛感情を抱かない、アロマンティック」だったので、そもそもできなかった
  • 恋愛感情を抱く仕様が筆者にはありませんでした。
  • もう、無理して恋愛しなくても大丈夫です。
自認前
自認前

誰かに相談しても「まだ出会えていないだけだよ」「ご冗談を」しか言われない。

自認後
自認後

世の中の大多数は、恋愛感情を抱く「ロマンティック」という恋愛的指向を持っている人で構成されているから。

  • 世の中「ロマンティック」の方が大多数なので、そう言われても仕方なかったのです。
  • 恋愛感情を抱かない人がいるなんて、なかなか想像に至りません。
  • 出会いを探さなくても、良くなりました。筆者について言えば、出会わないからです。
自認前
自認前

「LGBTの少数派にも自身は含まれていない」という事は自分の頭部に問題があるのか

自認後
自認後

今となってはLGBTは性的マイノリティ全体を表す言葉になりました。あなたも入っています、大丈夫。

  • AroAceは少数派の少数派のようですので、調べても時代により情報量に圧倒的な差があり、認知が難しかった。
  • アロマンティック・アセクシャルと出会えて、しっかり少数派の一員となれました

ちょっとした疑問ですが、どうなんでしょう?

AroAceでも、あなたが良いからお付き合いしたいという方がいたら、それが「やっと出会えた」「運命の人が見つかった」となるのでしょうか?

動画でAroAceの方とお付き合いされている方を見たことはあるのですが・・・

筆者が思うパートナーについては、こちらの記事にまとめています。

まとめ

長年悩んだ「誰も好きになったことがない」と「誰に対しても性的な関心を抱けない」という疑問。

「アロマンティック・アセクシャル」という言葉と出会い、自身がそうであると自認することで、やっと疑問を解決することができました。

  • アロマンティック=「他者に対して恋愛感情を抱かない」恋愛的指向
  • アセクシャル=「他者に性的に惹かれない」性的指向
  • アロマンティック・アセクシャル=「他者に対して恋愛感情を抱かず、かつ性的に惹かれない」指向
筆者
筆者

筆者の独断ですが、自分は先天的なAroAceのような気がしています。

  • 「他者に対して恋愛感情を抱かず」かつ「他者へ性的に惹かれない」人も、の世には存在している。
  • 「アロマンティック」「アセクシャル」と、それぞれ名前がつくほどの集団は形成されている。

この現実は、疑問を解決してくれただけではなく、このままでも良いのだと、このままの自分を受け入れて良いのだと思えたことにつながります。

筆者
筆者

誰にもカミングアウトするつもりはありませんので、聞きたくない言葉を聞くこともあるでしょうが、もう筆者が揺れ動くことはありません。

カミングアウトする事について、自身の考えを書いた記事もありますので、ご覧ください。

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